念願の北斗星

函館駅に戻ってしばらくすると札幌方面行きのバスが準備できたらしく、移動が開始された。逆に青森方面に向かうほうの列車ホテルの準備はまだ時間がかかるらしく、一向に足止め状態といったところ。
そんな頃時刻は21:30を過ぎ、北斗星がそろそろ函館駅に到着する時間になった。ここでもう荷物をコインロッカーから取り出してホームに向かうのもいいが、駅構内にいないと事態の推移が掴み難いので、入場券を買って自動改札を抜け、北斗星が入線するホームへと歩いていく。
到着時刻の21:39になっても自分の乗る「北斗星2号」は入線してこなかった。寒いホームの脇でずっと待ってるとそれから何分後、ライトの灯りが見え、北斗星函館駅に到着した。



函館駅北斗星】改札から一番遠いホームへ入線する北斗星
北斗星に限らず、全ての寝台特急はこの函館駅スイッチバックのような形になり、前後の進行方向が逆転する。そのため今まで車両を牽引してきたデコイチの機関車2台が切り離され、代わりに今まで一番後ろだった車両に津軽海峡線専用の機関車が接続される。ちなみにこの函館駅で逆転した寝台特急は、本州に入って青森駅で同様にスイッチバックの形になり、津軽海峡線専用の機関車が切り離され、函館青森間で一番後ろだった車両に本州用の機関車が接続される。


今まで先頭だったデコイチ重連が切り離される中、とりあえず自分の寝床になる場所を確認してみた。カーテンで仕切られているだけの1区画4人までが寝れるところなのだが、どうも連れ立った2人組と一緒の区画らしい。正直こういうところでグループと一緒になるのは避けたかったが、かと言って個室を手配するほど金もないので止むなし、といったところか。
続いて個室車両で入口の扉が空いてる部屋などをのぞいてみる。入口から階段で上段に登る部屋や逆に階段を下って入る部屋など多彩。いつかはこういう個室というのも悪くないかもしれないが、次があるのかどうか。
食堂車は常時突っ切ることができるのだが、気が引けたので外から回り込む。同様にサロンカーも外から。煙草臭そう。
一通り見終わってどうしたものか、と考え込む。当然ながら正規の発車時間である21:49になっても発車することはない。札幌から北斗星に乗ってきた人たちもさすがに現時点で自分が置かれている現状は知らされているだろうとは思うが、どのような心境でこの函館駅に到着したのだろうか。


とりあえず一度、駅構内に戻ろうと改札まで歩く。